公益社団法人日本青年会議所(所在地:千代田区麹町2丁目12-1 VORT半蔵門7F、会頭:外口 真大、以下「日本JC」)が取り組む国際貢献事業「SMILE by WATER」では、この度、カンボジア・メチュレイ村に大型浄水設備が完成し、地域住民を招いたオープニングセレモニーを開催いたしました。
2025年5月25日、浄水設備の完成を記念したオープニングセレモニーにて。170名を超える住民の皆さまにご参加いただきました。
「SMILE by WATER」とは
発展途上国において安心・安全な水を提供するために、日本JCが2016年からスタートさせた国際貢献事業です。国連が掲げる2030年までの達成を目指すSDGsに設定された17のゴールのうち、6番目にあたる「安全な水とトイレを世界中に」の達成に向けた運動です。これまでアジアを中心に、その地域に適した手法で浄水器や井戸、パイプラインなどを設置してきました。地域の社会課題解決につながる活動だけでなく、地域住民や次代を担う青少年たちに水の大切さや衛生環境の重要性を伝える啓発活動、教育支援も実施してきました。近年では、持続可能な開発にも力を入れ、水問題の解決が永続的に続くようメンテナンス費用を確保する仕組みづくりや、地域の雇用を創出し、地域の経済的な発展にもつながる運動を展開しています。
今年は「JCI JAPAN SMILE by WATER in Cambodia ~Establishing the sustainable systems~」をテーマに、カンボジアのシェムリアップ州プオク(Puok)郡にあるメチュレイ村で事業を展開しています。
カンボジア・メチュレイ村周辺の様子(2025年5月25日撮影)
カンボジアはインフラ整備が進んでいない地域も多く、中でも貧しい地域とされているのがメチュレイ村です。メチュレイ村は東南アジア最大の湖であるトンレサップ湖にある水上村で、村に水道設備はなく、住民は行商人等から購入する水を使って飲用するか、中には水を購入することができず湖の水をそのまま飲用するケースもあります。トンレサップ湖では近年、水質汚染の問題が進んでいることから浄水器の設置は急務でした。そこで、日本JCでは現地のJCIシェムリアップ(シェムリアップ青年会議所)との協働でメチュレイ村に大型浄水設備を新設することにしました。また、トンレサップ湖で大量に繁殖し問題となっていた水草「ホテイアオイ」を活用した製品開発を支援し、メチュレイ村の雇用創出や経済発展に貢献する取り組みも展開することにしました。
先日、大型浄水設備が完成し、これを記念してオープニングセレモニーを5月25日に開催いたしました。
「オープニングセレモニー」実施概要
■日時 :2025年5月25日(日)9:00~12:00
■会場 :メチュレイ村 寺院付近広場
■参加者 :プオック郡Sin郡長、在シェムリアップ日本国領事事務所 米澤篤事務所長、
メチュレイ村 Leur村長、僧侶、住民、
Water for Cambodia Sophal氏(浄水器設置協力NGO団体)、
Rokhak Women Srors氏(ホテイアオイ製品指導)、
JCIカンボジアメンバー、JCIシェムリアップメンバー、日本JCメンバー
■参加人数:約170名
■主な内容:事業趣旨説明、水の試飲、ホテイアオイ製品お披露目、テープカット、記念撮影、
記念品贈呈
当日は170名を超える住民の皆さまにご参加いただき、完成した大型浄水設備の前でのテープカット、記念撮影、水の試飲、ホテイアオイ製品のお披露目などを行いました。日本JCならびにJCIシェムリアップからは、メチュレイ村へ200世帯分のウォーターボトルも贈呈させていただきました。浄水設備の蛇口からきれいな水が流れる様子を目にした住民の方々からは歓声が沸き上がり、たくさんの笑顔が見られました。
また、オープニングセレモニーには現地TVメディアの取材が入り、番組では安心・安全な水の提供に対する地域の声が取り上げられました。(現地メディアのTV SiemReap 放映内容https://www.facebook.com/share/v/19LkyBq1xi/)
日本JCではこの活動を持続可能なものとするため、シェムリアップ州内の各所に募金箱を設置したり、地域開発のための基金を設立したりするなど、今後はJCIシェムリアップが主体となって活動を継続的に展開できるよう、引き続き支援を続けてまいります。