池袋で世界巡回中の「世界報道写真展2015」 入賞作品150点一堂に

現代社会の問題の部・単写真1位マッズ・ニッセンさんの作品「Scanpix/Panos Pictures」

現代社会の問題の部・単写真1位マッズ・ニッセンさんの作品「Scanpix/Panos Pictures」

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 東京芸術劇場(豊島区西池袋1、TEL 03-5391-2111)で6月27日から、「世界報道写真展2015」が開催されている。

自然の部・単写真2位のアミ・ヴィタールさんの作品

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 世界各地で活動しているドキュメンタリー写真家、報道写真家の作品を対象とした「世界報道写真コンテスト」の本年度受賞作品を展示。1年を通じて世界各国で開催する巡回展で、日本では7都市で開く。

 コンテスト部門は、「スポットニュース」「一般ニュース」「スポーツ」「現代社会の問題」「日常生活」「ポートレート」「自然」「長期取材」の8部門で、それぞれ「単写真(写真1枚)」と「組写真(複数の写真で構成)」に分かれている。コンテストには131の国と地域の5692人から計9万7912点の応募があり、同展ではその中から選ばれた41人の入賞作品約150点を一堂に集めた。

 入賞者の中で、最も優れた写真に贈られる「世界報道写真大賞」は、「現代社会の問題の部 単写真1位」も受賞したデンマークのマッズ・ニッセンさんの作品。LGBT(レズ・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)を題材にし、ロシアの同性愛男性2人の姿を通して性的マイノリティーが抱える問題を提起している。

 そのほか、同展のメーンビジュアルとして採用した「自然の部 単写真2位」のアミ・ヴィタールさんの作品など、野生動物保護を題材にした作品も。サイと初めて触れ合うケニアのサンブル族の姿を撮影し、野生動物の保護には近くに生きる先住民族の力が欠かせないことを訴えている。

 同展担当者は「昨年までと異なり賞の数が減ったことで、特に力のある作品だけがそろっている」と話す。「長期取材の部」が新設されたことで、人の人生や地球環境の変化など長期的観点に基づいたドキュメンタリー作品も展示しているという。「『写真』を通して、地球上で起きている事実を知ってもらい、多くの思いを巡らせてほしい」と来場を呼び掛ける。

 開館時間は10時~17時(金曜・土曜は20時まで)。入場料は、一般=800円(第3水曜日は65歳以上は無料)、学生=600円、中高生=400円、小学生以下および障害者手帳所持者とその介護者は無料。休館日は7月6日・27日。8月9日まで。

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