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雑司が谷で影絵の原画展-色と光で日本の風景などを作品に

影絵の原画展の会場風景

影絵の原画展の会場風景

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 雑司が谷のマンション(豊島区雑司が谷3)地下1階で現在、影絵の原画展が開催されている。

「しょうじょう寺の狸ばやし」

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 雑司が谷で生まれ育った影絵作家・宮崎紀玖雄さんの作品展。暗くした室内に昔話や童話、日本の風景など約30点の影絵を展示している。

 宮崎さんは学生時代、アルバイトとして入った人形と影絵の劇場「木馬座」(藤城清治さん結成)で藤城さんの作品と出合った。「(それまで)影絵は白黒というイメージが半分以上あったが、何十色も使っていて驚いた」と宮崎さん。藤城さんのもとで9年ほど技術を学び、後に自身でも創作を始めたという。

 作品はカラーの水性インクによるグラデーションと、紙の重ね方で作る色の濃淡で表現。一枚の影絵の下には厚さ3センチの木枠があり、切り抜いた十数枚の紙が工夫して重ねられている。一番上の紙から離れたものほど色はぼやけて映るという。

 同イベントでは「マッチ売りの少女」や「最後の一葉」などの童話、「かぐや姫」や「鶴の恩返し」などの昔話、「ほたるこい」「雪遊び」「鬼子母神のお会式」など日本の風景を展示。「その地域のものか昔の思い出の一部か、目立たないけれど何となく入れたいこだわりの部分がどの作品にもある」と宮崎さん。こいのぼりの下にいる男の子のかぶとには新聞紙の風合いを出し、花火の上がる夜空の隅には池袋の水道タンクを描いた。

 「一番感動したのは弱視の方に『ああきれいだ』と言われたとき。影絵は光が当たっているのでものすごくよく見える」と宮崎さん。「影絵と言ってもあまりぴんとこないと思うが、一度見ると分かってもらえる。絵本などとは違う、後ろから光を当てた原画を見ていただければ」とも。

 開催時間10時~19時。入場無料。8月31日まで。

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