東京芸術劇場(豊島区西池袋1、TEL 03-5391-2111)大ホールで3月31日、全館改修前の最終公演となるパイプオルガンコンサートが開催される。
同劇場は全面改修のため、4月1日から2012年8月31日まで休館する。同公演は改修前の最後の公演となる。
演奏曲目はパイプオルガンの特色に合わせ、3つの時代の曲で構成。公演中、回転するパイプオルガンの様子も見ることができる。出演は、小林英之さん・新山恵理さん・平井靖子さん(以上オルガン)、根岸一郎さん(バリトン)。
同館に設置するパイプオルガンは約9,000本のパイプから成り、世界最大級の規模を誇る。「歴史上のいくつかの違うスタイルのオルガンを1つにまとめてみよう」という発想で設計されたもので、表・裏2つの面で3つの時代のものがある。
一つはヨーロッパの伝統に沿ったデザインの「ルネッサンス・バロックタイプ」。ルネッサンス様式とバロック様式2台のオルガンがはめ込まれている。もう一つは現代的なデザインの「モダンタイプ」。フランス古典期と19世紀の音楽に対応する。「3つの時代の様式は、それぞれ基準のピッチが違うため『ド』の音程が変わる。曲の時代や地域に応じてオルガンを選んで演奏する」(東京芸術劇場・担当者)という。
同館改修中、パイプオルガンも半年近くかけてオーバーホールを行い、改修後も引き続き演奏会などで使用される。同劇場開館当時、「日本最長」といわれたエスカレーターは、この日が最後となる。
開場18時30分、開演は19時。入場料は、S席=2,000円、A席1,500円。