池袋のサンシャイン水族館(豊島区東池袋3)で3月と4月、バイカルアザラシの赤ちゃんとケープペンギンの赤ちゃん2羽が誕生した。
バイカルアザラシの赤ちゃんは3月27日に、親の「レオ」と「ラム」の間の初めて赤ちゃんとして誕生。
バイカルアザラシは2019年4月時点で、日本動物園水族館協会加盟の151施設のうち7園館で21頭が飼育されており、国内での繁殖は2例目。同館によると「国内で見られるのは珍しい生き物」だという。
バイカルアザラシの赤ちゃんは、生後数日間は母親が子育てを行っていたが、母親の世話が熱心すぎて赤ちゃんの体力が心配される事態となったため、やむなく人工哺育(ほいく)に切り替えた。甘えん坊で好奇心旺盛な男の子で、現在はバックヤードで飼育スタッフの24時間体制の哺育と観察によりすくすくと成長しているという。
現在の赤ちゃんは白い産毛で覆われた外見だが、生後3~4週間のうちに銀灰色の毛に変わり、その後に成獣と同じ黒っぽい体毛に生え変わる。赤ちゃんが離乳の時期を迎える5月中旬より、バイカルアザラシ親子の展示を予定している。
ケープペンギンの赤ちゃんは4月1日と4日に誕生。親は、雄の「オレンジ」と雌の「あやさ」で、今回初めての産卵だった。
4月1日生まれの赤ちゃんは現在バックヤードで暮らしている親元で成長している。4月4日生まれの赤ちゃんは育雛(いくすう)経験豊富な雄の「白ライム」と雌の「青紫」ペアに托卵(たくらん)し、「草原ペンギン」水槽でふ化、仮親の下で元気に成長しているという。
ケープペンギンの赤ちゃんはは小さな体に似合わず大きな声で親に餌をねだり、日に日に大きく成長するのが特徴だという。1週間ほどで少しずつ目が開き始め、生後30日もすると体重は1キロを超える。生後70日ごろには親とほとんど変わらない大きな体に成長し、ケープペンギンの特徴である顔や胸の白黒模様がなく、頭から背中にかけて灰色になり、「亜成鳥(あせいちょう)」と呼ばれるようになる。
現在赤ちゃんたちは、緑豊かな自然環境をイメージした「草原のペンギン」水槽の巣穴と、バックヤードで暮らしているため、お目見えにはまだ時間がかかるという。「大きくなって巣穴からひょっこり顔を出す日を楽しみにしていてもらいたい」と同館。
営業時間は9時~21時。入場料は、大人(高校生以上)=2,200円、子ども(小・中学生)=1,200円ほか。