ジュンク堂書店池袋本店(豊島区南池袋2、TEL 03-5956-6111)7階で現在、「カメムシ展~あれもカメムシ?これもカメムシ!~」が開催されている。
「日本原色カメムシ図鑑 第3巻」(全国農村教育協会)の出版を記念して、分類学者・石川忠さん監修の下、同店と同協会、日本半翅(はんし)類学会が開く。陸生から水生まで色や形のさまざまなカメムシ42種を拡大写真で紹介。写真の隅には石川さん秘蔵の標本、数ミリから1センチほどのカメムシが飾られ、ルーペで拡大して見ることができる。
カメムシの一生、進化、体のつくり、匂いの仕組みなども紹介する。「カメムシのにおい体験コーナー」では「ハリカメムシ」など4種のカメムシの匂いに「そっくり」な素材を用意。カメムシはわずかな匂いを出して同じ種同士が集まったり、強い匂いを出して危険を知らせたりするという。「カメムシは嫌われ者だけれど、(本当は)そうではない。とてもいい匂いなので、ぜひ一度匂いをかいでほしい」と同店担当者。
カメムシの関連書が並ぶ「カメムシブックフェア」も同時開催。ドイツ、スウェーデン、東アジアなどのカメムシを紹介する本や、昆虫食の研究をしている内山昭一さん提供の「カメムシウォッカ」も展示する。立教大学文学部教授、野中健一さんは世界のカメムシ料理法などを写真で紹介。カメムシは味も匂いもさまざまで、風邪薬やローションとしても利用されているという。
「最近ネットで人気の『クマムシさん』に対抗して、カメムシが愛されるようなキャラクターも作った。(今回の展示で)カメムシ観が変わり、カメムシをかわいがってもらえたら」と担当者。
営業時間は10時~23時(日曜・祝日は22時まで)。「カメムシ展」は今月30日、「カメムシブックフェア」は7月10日まで(いずれも最終日は16時まで)。