池袋エリアで9月14日から、戦後70年企画「戦後池袋 ヤミ市から自由文化都市へ」が開催される。主催は立教大学、豊島区、東京芸術劇場で構成される「池袋=自由文化都市プロジェクト」実行委員会。
池袋エリア10会場を回遊することで、戦後の池袋の様子をさまざまな視点から楽しめる同展。
企画展示に先駆けて9月12日、立教大学で行われるシンポジウム「戦後池袋の検証―ヤミ市から自由文化都市へ」では、評論家の川本三郎さん、早稲田大学教授のマイク・モラスキーさん、東京大学教授の吉見俊哉さんの3人が「戦後70年」という視点から池袋の歴史と魅力、未来について考える。
東京芸術劇場や豊島区立郷土資料館を会場とした企画展示では、戦後から昭和30年代まで池袋に存在した「ヤミ市」に関する記録を映像、資料、ジオラマ模型などで紹介する。作家・江戸川乱歩が40代から晩年を過ごした旧江戸川乱歩邸では、書庫として使われた土蔵や応接間に加え、少年探偵団シリーズなど主に戦後に発表された作品を中心とした特別展示も行う。
期間中、池袋西口公園ではヤミ市をイメージした物産展「ヤミ市風 自由市場」を開く。ヤミ市で愛飲されていたという「ホッピー」を使ったオリジナルカクテルや、珍しいたる詰めのホッピーを販売するほか、豊島区友好都市による物産展、昭和の「懐メロ」をテーマとしたステージやのど自慢も開く。
連携企画として、新文芸坐では9月18日まで戦争をテーマとした映画を上映。池袋演芸場では9月21日~30日の期間、「笑いの戦後―落語界の復活(仮)」と題し、禁演落語や江戸川乱歩没後50年を記念した「乱歩落語」などを上演する。
開催期間はシンポジウム=9月12日(定員300人、要事前申込)、企画展示=同14日~22日(会場により異なる場合あり)、池袋西口公園イベント=同18日~20日。会場は立教大学、東京芸術劇場、豊島区立郷土資料館、立教学院展示館、旧江戸川乱歩邸、池袋西口公園、自由学園明日館、新文芸坐、ミステリー文学資料館、池袋演芸場ほか。