
特別展「THE ANCIENT GLASS~古代ガラスの3つの軌跡~」「古代オリエントをたのしむ!子どもミュージアム」が7月12日、古代オリエント博物館(豊島区東池袋3)で始まる。
4000年以上前に古代メソポタミアで誕生したガラスがいかにして世界各地に広がり独自の発展を遂げたかを、「古代地中海世界」「古代オリエント世界」「東アジア世界」の三つの軌跡でたどる同展。
「子どもミュージアム」は、古代オリエント博物館の収蔵品を使い、古代オリエント世界の魅力を紹介する。小中学生でも楽しみながら学べるよう、「暮らし」「文字」「神様」などのテーマを設け、ワークシートを使った企画、古代の道具や技術を体験できるコーナーの設置、子ども向けのナイトツアー(展示解説)や体験講座などを行う。
講演会は、国士舘大学イラク古代文化研究所の宮下佐江子さんによる「古代ガラス技術の発展と拡散」(7月21日)、博物館「MIHO MUSEUM」(滋賀県)の東容子さんによる「古代ガラスーそれは宝石だった」 (8月30日)を予定する。
同館研究員による「特別展ギャラリートーク」(14時~)は、7月12日・20日・26日、8月2日・10日・17日・24日、9月7日に開催する。
このほか、子どものオリ博体験講座「ガラスの型のひみつ」(8月3日、事前予約制)、大人向けワークショップ「はじめてのミクロモザイク製作」 (8月9日、同)、子ども向け夜間特別展示解説「オリ博・ミステリーナイトツアー」(8月16日、同)、「視覚障害者のための展示解説ツアー」(8月23日)も行う。
同館主任研究員の千本真生さんは「私たちの身のまわりにあって、今では当たり前の存在になっているガラスは、実は4000年以上前の古代メソポタミアで作られ始めた。世界中に広まった古代ガラスの製法には、現代の技術をもってしてもなお解明されていないことが残されているようだ。本展を通して、古代の職人の卓越した技巧とガラスという素材の奥深い魅力に触れてもらいたい」と話す。
開催時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は、一般=1,200円、大学・高校生=600円、中学・小学生=300円。9月7日まで。