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豊島区でリノベーションスクール 32人が修了、「キッズリノベ」も

参加者とスタッフの集合写真

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 豊島区旧区庁舎(東池袋1)を中心とした豊島区域を舞台に9月4日~6日、遊休不動産の活用法を実践的に学ぶ「リノベーションスクール@豊島区」が開催され、全国から32人が参加した。

参加者らに修了書を授与する渡邉副区長

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 2011年の北九州開催をはじまりとする同スクール。豊島区での開催は2回目。期間中、参加者らは8人1組の4つのユニットに分かれ、池袋本町、千川、上池袋の3エリア4物件を対象とした事業計画の立案に取り組んだ。

 最終日、同舎内4階の議場で行われた最終プレゼンでは、千川エリアの銭湯跡地を大人も子どもも楽しめる銭湯風のボルダリング施設にする提案や、上池袋エリアの6差路近くに建つ書店跡地に自転車をテーマとするコミュニティースペースをオープンする計画など、もともとの施設や地域の特色を生かした提案が上げられた。

 池袋本町エリアには空室マンションと民家の2つの課題が設けられた。空室マンションを担当したユニットは、同エリアの外国人世帯数の上昇に目をつけ、地域の高齢者から日本の文化を学べる外国人向けのコミュニティースペースの設置を立案。かつて縫製業を営んでいた民家を担当したユニットは、オーナーのミシンへの思いをヒントに、地域の主婦や高齢者による手作り人形の制作・販売を行う工房兼コミュニティースペースへのリノベーションを提案。同じエリア内でもユニットごとに異なる視点から街を見つめ、それぞれの計画案に落とし込んだ。

 このほか、新たな試みとして行われた「キッズリノベコース」によるプレゼンでは、当日行われた町歩きイベントに参加をした子どもたちが、道中で見つけた公園の立ち入り禁止区域の利用方法を提案。「蚊がいない公園にする」や「温泉とウオータースライダーが一体となった家を建てる」など、子どもたちの自由な発想に会場は和やかな空気につつまれた。

 同スクールの生みの親でアフタヌーンソサエティ代表・清水義次さんは「今までは古いものを壊して新しいものを作ることが進歩と思われていた。現在では人と人がつながりを持てる幸せな街づくりこそ、本当に求められているもののように感じる。民間が責任を持って力を発揮することで、行政が変わっていき、一緒になって豊島区を変えるような街づくりを進めてほしい」と締めくくった。

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