「池袋駅北口前公衆トイレ(ウイトピア)」が10月、完成した。
池袋駅北口前公衆トイレは1995(平成7)年に設置された。20年以上経過したことで老朽化が目立つようになり、「暗い・怖い・汚い」といった声や、女性の利用者が少ない、和式便器の洋式化が進んでいないという課題があった。
豊島区は、悪いイメージを払拭するためウイロードの美装化を手がけた美術作家の植田志保さんと共に、「誰もが利用しやすい明るいトイレ」を目指し、豊島区制90周年記念事業として約1年に及ぶ全面改修工事を行った。
リニューアルにより、ウイロードからのつながりを重視した一体的な装飾を施し、トイレの上部には「ひかりの羽」と題したオブジェを設置した。「ひかりの羽」は、植田さんが豊島区のお祭り「ふくろ祭り」で毎年披露されるみこしの上にある鳳凰(ほうおう)に感銘を受け、制作したという。
植田さんは「改修に当たって、元々あった天窓はチャームポイントだと思い、それを最大限生かして制作した。『ひかりの羽』は、区民の皆さまと共に編んで作成した。編むことで、人々の出会いや絆、街のぬくもりを表現している。見てもらい、影と光のライトアップも楽しんでもらえれば」とアピールする。